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ゴッドランド/GODLAND

ゴッドランド/GODLAND
気難しいガイドに導かれ、危険な旅が始まる―
3月30日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
受賞歴
未知なる植民地アイスランドへ布教の旅に出た若きデンマーク人の牧師 大自然の驚異、異文化の衝突をスリリングに描く、北欧発の壮大な人間ドラマ
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未知なる植民地アイスランドへ布教の旅に出た若きデンマーク人の牧師 大自然の驚異、異文化の衝突をスリリングに描く、北欧発の壮大な人間ドラマ
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劇場情報
メイジャー

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About The Movie

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地球の鼓動を体感する圧巻の映像美に、世界各国の映画祭で絶賛の嵐
			米アカデミー賞国際長編映画賞・アイスランド代表で、ショートリストに選出!
北欧の最も注目すべき気鋭フリーヌル・パルマソンの長編第3作

 北大西洋に浮かぶアイスランド共和国は北海道と四国を合わせた面積に相当する小さな島国だが、そこには比類なき大自然が広がっている。活発な火山活動、地表の約10%を覆う氷河に象徴されるこの“火と氷の国”は、訪れた人々に地球の鼓動を体感させ、時には畏怖の念さえ抱かせる。

 デンマークの統治下に置かれていた19世紀後半のアイスランド辺境を舞台に、異文化の衝突や、自然と文明の対立、支配や信仰といったテーマを探求した本作は、第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品されたのち、29の映画祭で38部門ノミネート/18部門受賞を達成(2024年1月18日時点)。さらには世界各国でロングランヒットを記録し、第96回米アカデミー賞国際長編映画賞のアイスランド代表作品となり、ショートリストにも選出された。
 そして第39回インディペンデント・スピリット賞の外国映画賞にノミネートされたほか、アメリカの有力映画メディア「インディ・ワイヤー」の選ぶ2023年のベストムービー、トップ25にもランクインを果たし、英国紙「ガーディアン」が選ぶ2023年の映画第6位にも輝いた。

生と死の境目を行き来し、静かなる狂気が立ち上がる過酷な旅路
その想像を絶する旅の果てに待つ衝撃のラストで、
			若き牧師は何を見るのか?

 若きデンマーク人の牧師ルーカスが、植民地アイスランドへ布教の旅に出る。任務は、辺境の村に教会を建てること。しかしアイスランドの浜辺から馬に乗り、陸路ではるか遠い目的地をめざす旅は、想像を絶する厳しさだった。デンマーク嫌いでアイスランド人の年老いたガイド、ラグナルとは対立し、さらに予期せぬアクシデントに見舞われたルーカスは、やがて狂気の淵に落ちていく。瀕死の状態で村にたどり着くが…

異文化の衝突、自然と文化の対立、支配や信仰といった
			深遠なテーマを探求し、驚くべき神秘性を湛えながら、
魂の彷徨を荘厳かつスリリングに描く人間ドラマ

 監督・脚本は、アイスランドの気鋭フリーヌル・パルマソン監督。日本ではトーキョーノーザンライツフェスティバルで紹介された『ウィンター・ブラザーズ』(2017)、『ホワイト、ホワイト・デイ』(2019)で、国際的に高く評価されてきた、今や北欧で最も注目を集めるフィルムメーカーのひとり。

アイスランドで生まれ育った後、デンマークに長く住み“2つの全く異なる国によって分断されてきた”という監督が、両国を対峙させ、文明と自然の対立、コミュニケーションの断絶による異文化との衝突、支配や信仰など、現代にも通じる普遍的な主題をあぶり出した。撮影には2年が費やされた。広大な荒野、轟音と共に流れ落ちる滝、氷河に閉ざされた湖など、映し出される神話の世界のような風景や、自然の驚異には圧倒されずにいられない。

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気難しいガイドに導かれ、危険な旅が始まる
ルーカス :エリオット・クロセット・ホーヴ Elliott Crosset Hove
ラグナル :イングヴァール・E・シーグルズソン Ingvar Sigurðsson
アンナ :ヴィクトリア・カルメン・ゾンネ Vic Carmen Sonne
カール :ヤコブ・ローマン Jacob Hauberg Lohmann
イーダ :イーダ・メッキン・フリンスドッティル Ída Mekkín
ヴィンセント :ワーゲ・サンド Waage Sandø
通訳 :ヒルマル・グズヨウンソン Hilmar Guðjónsson

CAST

ルーカス :エリオット・クロセット・ホーヴ Elliott Crosset Hove

ルーカス :エリオット・クロセット・ホーヴ Elliott Crosset Hove

1988年3月18日、コペンハーゲン生まれ。デンマーク系アメリカ人。2015年、デンマーク国立舞台芸術学校を卒業。映画、テレビ、舞台で活躍。2017年、フリーヌル・パルマソン監督『ウィンター・ブラザーズ』でデンマーク映画批評家協会より贈られる映画賞、ボディル賞最優秀男優賞を、2018年にはデンマークのアカデミー賞、ロバート賞最優秀男優賞を受賞。また2017年のロカルノ国際映画祭と2018年のヴィリニュス国際映画祭でも最優秀男優賞を受賞。2018年には「ハムレット」でデンマーク演劇賞の最優秀男優賞を受賞した。2019年にはベルリン国際映画祭でシューティング・スター賞に選出されるなど、国際的にも注目を集めている。

ラグナル :イングヴァール・E・シーグルズソン Ingvar Sigurðsson

ラグナル :イングヴァール・E・シーグルズソン Ingvar Sigurðsson

1963年11月22日アイスランド、レイキャビク生まれ。1990年、アイスランド芸術アカデミーを卒業。『湿地』(2006)や『馬々と人間たち』(2013)などで主演を務め、アイスランド製TVシリーズ「トラップ 凍える死体」(2015〜2019)の警察官アウスゲイル役で国際的な知名度を獲得。さらに2019年、カンヌ国際映画祭批評家週間では『ホワイト、ホワイト・デイ』で主演男優賞を受賞した。主な出演作に『ジャスティス・リーグ』(2017)、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)『LAMB ラム』(2021)、『ノースマン 導かれし復讐者』(2022)、『REBELMOON』(2023/Netflix)など。脚本家、プロデューサーとしても活躍している。

アンナ :ヴィクトリア・カルメン・ゾンネ Vic Carmen Sonne

アンナ :ヴィクトリア・カルメン・ゾンネ Vic Carmen Sonne

1994年4月23日生まれ。デンマーク国立舞台芸術学校卒業。フリーヌル・パルマソン監督の『ウィンター・ブラザーズ』(2017)で主演し、デンマークのアカデミー賞、ロバート賞の助演女優賞を受賞。またイザベラ・エクルーフ監督『ビッチ・ホリデイ』(2018)で、ボディル賞とロバート賞の主演女優賞を受賞。2022年にはダニエル・デンシック監督のデンマーク、ノルウェー、日本合作の『MISS OSAKA ミス・オオサカ』(2021)で主演を務め、ロバート賞にノミネートされた。

カール :ヤコブ・ローマン Jacob Hauberg Lohmann

カール :ヤコブ・ローマン Jacob Hauberg Lohmann

1974年、デンマークのオーデンセ生まれ。デンマーク国立舞台芸術学校を卒業後、演劇、映画、テレビで活躍。デンマーク国営テレビドラマシリーズ「NORSKOV」(2015-2017)のキャスパー・ボンディ・ボンデセン役でブレイク。2020年には「SHORTA」に主演し、ロバート賞とボディル賞の両方にノミネートされた。主な出演作に、『THE GUILTY ギルティ』(2018)、『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』(2019)、『ライダーズ・オブ・ジャスティス』(2020)など。

イーダ :イーダ・メッキン・フリンスドッティル Ída Mekkín

イーダ :イーダ・メッキン・フリンスドッティル Ída Mekkín Hlynsdóttir

2008年8月22日、アイスランド生まれ。2019年カンヌ国際映画祭でプレミア上映された『ホワイト、ホワイト・デイ』で映画デビュー。その後、フリーヌル・パルマソン監督の「NEST」にも出演。大人になったら、馬の調教師とパートタイム女優になりたいと話している。

ヴィンセント :ワーゲ・サンド Waage Sandø

ヴィンセント :ワーゲ・サンド Waage Sandø

1943年5月8日、コペンハーゲン生まれ。90年代よりデンマーク王立劇場をはじめ、デンマークの数多くの劇場で活躍。デンマークの映画やテレビシリーズにも数多く出演し、ボディル賞助演男優賞を受賞するなど、高く評価されている。演出家としても活動している。

通訳 :ヒルマル・グズヨウンソン Hilmar Guðjónsson

通訳 :ヒルマル・グズヨウンソン Hilmar Guðjónsson

アイスランド、レイキャビク生まれ。映画「EITHER WAY」で、アイスランド映画賞にノミネートされた。その後レイキャビク市立劇場で10年間契約し、受賞やノミネートを受ける。アイスランド国立劇場に移り、演出家としてのキャリアをスタート。長編映画、テレビ、短編映画での出演は数十本を数える。

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STAFF

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STAFF

監督:フリーヌル・パルマソン Hlynur Pálmason
監督:フリーヌル・パルマソン Hlynur Pálmason

1984年9月30日アイスランド生まれ。ビジュアルアーティストとしてキャリアをスタート。デンマーク国立映画学校で教育を受け、映画製作のキャリアを積む。長編デビューとなる『ウィンター・ブラザーズ』(2017)でロカルノ国際映画祭や、デンマークのアカデミー賞であるロバート賞、デンマーク映画批評家協会より贈られる映画賞、ボディル賞で最優秀作品賞を受賞。『ホワイト、ホワイト・デイ』(2019)が、アイスランドのアカデミー賞にあたる、エッダ賞で最優秀監督賞を受賞し、カンヌ国際映画祭の批評家週間に出品された。
妻と3人の子供と一緒にアイスランドとデンマークに住んでいる。

フィルモグラフィー
2012 「A DAY OR TWO」(短編)
2013 「EN MALER」(短編)
2014 「SEVEN BOATS」(短編)
2017 『ウィンター・ブラザーズ』
2019 『ホワイト、ホワイト・デイ』
2022 「NEST」(短編)
2022 『ゴッドランド/GODLAND』

撮影監督:マリア・フォン・ハウスヴォルフ MARIA VON HAUSSWOLFF

撮影監督、映像作家としてデンマークを拠点に活動している。クリスチャン・タフドルップ監督作「PARENTS」(2017)と、フリーヌル・パルマソン監督作『ウィンター・ブラザーズ』(2017)でデンマーク映画批評家協会より贈られるデンマークの映画賞、ボディル賞を受賞。またフリーヌル・パルマソン監督の『ホワイト、ホワイト・デイ』(2019)でアイスランドのアカデミー賞にあたる、エッダ賞の最優秀撮影賞を受賞した。

編集:ユリウス・クレブス・ダムスボ JULIUS KREBS DAMSBO

デンマーク、コペンハーゲンを拠点に活動する映画編集者。2013年、デンマーク国立映画学校卒業。フリーヌル・パルマソン監督とは「SEVEN BOATS」(2014)『ウィンター・ブラザーズ』(2017)『ホワイト、ホワイト・デイ』(2019)「NEST」(2022)などで協働している。

音楽:アレックス・チャン・ハンタイ

1980年9月4日台北生まれのカナダ人。ハワイやカナダ、ドイツなどを転々とし、現在はアメリカを拠点に、「ダーティー・ビーチズ」名義で活動するミュージシャン。2011年、アルバム「Bad Lands」で一躍脚光を浴びる。映画音楽では、福永壮志監督「山女」(2022)のサントラを担当。俳優としても活動し、デヴィッド・リンチ監督「ツイン・ピークス The Return」(2017)に出演している。

COMMENT

順不同・敬称略

冬までに植民地アイスランドに教会を建てろ!そう命じられたデンマークの若き牧師の過酷な布教の旅。壮大で美しく、時折り見せる無垢なまでに悪意を放つアイスランドの大地。川、雪山、平原、砂漠、湿地、降り続く雨。デススト感がハンパない。人間を阻む大自然と信仰心との葛藤。そして、踏破した牧師を待つものは? 壊れていく牧師と移りゆきつつも威厳を放つ大自然との対比が素晴らしい。

小島秀夫(ゲームクリエイター)

死生観に変革を起こす神秘的な映像体験。
自分が人間であることを忘れないために、
人の姿を撮りつづけていたのかもしれない。

乙一(作家)

宣教師は「異端」を歩く。
しかし過酷な自然の中では人間そのものが「異端」なのだ。
美しい連続写真のような映画だった。

佐藤健寿(写真家)

繊細さは大胆さにつながり 優しさは残酷さにエネルギーを注ぎこむ
それが心 我々は心に憧れ 心に気を許すべきではない

名越康文(精神科医)

写真家として、大きなカメラ機材を馬で運び過酷な旅をする姿に感動した。
人にとって大切な事は何かを教えてくれる。

南佐和子(写真家)

アイスランドでの息を呑むほどの美しい景色の数々。
自然の強さ、恐ろしさを知るとともに、本当に恐ろしいのは人間なのではないかと気づかされた。

琉花(モデル・フォトグラファー)

脈打つように迫る物語と、息を呑む映像美、
残酷なまでに清らかな大地が語りかけてくる、、
不変の引力を持つ作品。

本木雅弘(役者)

アイスランドでの撮影中、向き合うのは大自然と圧倒的な孤独だ。異国から来た牧師が旅の先に見たのは何だったのか?反芻が止まない。

シバノジョシア(写真家)

非常に優れた構成センス。そして敵意の微妙な描写が素晴らしい。
壮大なスケールには、思わず息をのむ。

―The Guardian

予測不能な展開には釘付けになる。
絶賛されて来たフリーヌル・パルマソン監督による本作は、成熟度と野心の大幅な飛躍を表している。圧倒的に注目しなくてはならない存在だ。

―Hollywood Reporter

信念を貫くための闘い、存在の無情などいくつかの交錯するテーマを、示唆に富んだ形で表現している。
人間の傲慢さと弱さを、鋭く、辛口に面白く、時には残酷に探求した作品。非常に魅力的!

―New York Times

パルマソン監督は日常的な出来事を何度もなんども、息をのむほど美しく見せる小さな奇跡を起こす。構図、色彩の扱い方、巧みな編集にみるみる引き込まれる。
男らしさを痛烈に描いた作品としても、ナショナリズムと文化の衝突を深く考察したエッセイとしても、アイスランドの荒涼とした美しさと神々しさに酔いしれる旅行記としても、全て同じレベルで力強く機能している。

―Sight & Sound

細部に神が宿っている。非常に豊かで、魅了される。
フリーヌル・パルマソン監督は映画界でも特異な存在で、その声は作品を重ねるごとに強く、確かなものになっている。

―Variety